修行日記/2006.2.あれこれ


2/15/苦笑い

日がな一日、芝張りの整地作業。
親方がユンボで草を剥がし、
私とトミは一輪車に載せてダンプまでエッサホッサと運んだ。
剥がした草の根に土が貼り付き、重い。

トミは花粉症が始まり、弱った粘膜に少々風邪の菌が張り付いているらしく、
気だるそうにトロンとした目つきで動きが鈍い。
突然、「おっ!」と、親方の声。
ユンボのバケットから放った土にカエルが一匹。
マヌケな顔のテノヒラサイズ。
今日は暖かいけど、春はまだまだ先だもの、眠たいよね。
さっきまで鈍い動きだったトミは、ニターッ。
いそいそと両手に抱え隣の空き地へ急ぎ足。
「安全な所までナントカカントカヨシヨシホラホラ・・」とブツブツ言いながら・・。

私は、苦笑い・・・


2/16/俗っぽい行動

昨日は雨だったので、税理士先生事務所にて決算などなどを済ませ、
毘沙門天のダルマ祈願に近くの仏現寺まで行ってきた。
「商売繁盛」「交通安全」「家内安全」「身体健全」etc・・・
今年も可愛い我が身のために欲張った。
事務所と自宅にそれぞれ4000円の6号サイズ、
ついでに本厄の末息子と元気のない姪にそれぞれ1000円のチビサイズを買う。
ふあー、ダルマ関係者の商売繁盛だなあ。
本堂でオハライをしてもらう。
まあ、これも人生の途中途中で気を引き締める意味なのだ。
神様は自分の中にいるのだからね。


2/17/ふきのとう

現場が終了し、いつものように私は家に直行し、
親方とトミは道具を下ろしに資材置き場へ向かった。
倉庫から少し離れた一角に、フキが育っている。
「フキノトウ、出たかなあ・・」と、あの可愛い姿を想像しながら台所に立っていたら、
親方が摘んできてくれた。
うひーっ♪
(でも、摘むのが楽しいんだよな・・)と、おなかの中で思いながら「サンキュ」
さっと茹でて酒と醤油で薄味に煮る。
ほろ苦さがたまらなく、美味しい。
毎年、同じ味を楽しめるというのは、すごく幸せなことなのだ。


2/19/沈丁花

昨夜、洗濯物を干していたら、窓の下の沈丁花がパチパチと開きはじめていた。
疲れやストレス、1日のゴミが溜まった精神状態の時間。
洗濯物を干す時の気分が、その日の採点のようなものだ。
沈丁花に私の心の内を見られたような恥かしさ。
あっ、去年の私の事も、きっと見ていたんだ。
一昨年も、ずっとずっと、春間近の私の事を。

アンタと私の秘密にしていてね。


2/20/耳栓

親方のイビキはすごい。
とくにアルコールが多かった日や疲れている日は、すごい。
ピップP!の耳栓は私の安眠のための必需品だ。
少し古くなってくると、夜中にはずれる事が多く、
ベッドの周りに落ちてしまうと、もう、探すのも嫌で、
「うるさいっ」と、親方に向かって叫ぶしかない。
その声で「ふがっ」と一瞬静まるのだ。
ついでに寝返りをして横向きになってくれればシメタもの。
効果がないと「うるさいっ」の声が徐々に大きくなる。
「昨夜のアンタの声、すごかったねえ」
と、真上の部屋のトミが言う朝もあるのだ・・。
だって、イビキより大きな声を出さないと止まらないんだもーん。
昨夜、新しい耳栓をしたら、ナイスフィット!
朝までグッスリ快眠〜〜

今夜は出来上がったレモン酒を小瓶に分けました。
取り出したレモンはタッパーに入れて冷蔵庫へ。
我ながら、美味しい出来栄えです。
雨の音を聞きながら、レモンの切り口を眺めながら、
どちらも好きなリズムだなあと、ニンマリ。
グビグビ・・・
そうだ、今夜は私がイビキ攻撃だ。