☆日々のこと☆2002年☆


1月?日/初仕事

お正月休みにたっぷり時間をいただき、
暮れの忙しさで、溶けかけた蝋人形のようだった私は、
シャッキーンと元の心と体を取り戻した。

お正月休みの大トリを飾った、岡崎の植木屋ご夫妻の訪問は、
液体肥料のように、更に私に元気を与えてくれた。
ネットの中だけのお付き合いなのだ、と思っていたのに、
驚く早さで初対面となった。
立場はそれぞれ違っても、
自分と似た思いで庭木や花の仕事に汗を流している女性の存在を、
ネットの世界で知ることができ、仲間にしてもらい、
これまでに経験した事のない活力を、自分の中に感じた

←おみやげに頂いたお手製(山本ちぃ作)のハンギングバスケット。
かわい〜いっ。しかし掛ける場所のない我が家。
早速、ラティスを取り付けた。

さて、今年もやるぞぉ、と元気パキパキになった心と体で、
2002年の労働がスタートした。
初仕事は一人暮らしのおばあちゃんのお宅の手入れと竹垣の取替え。
耳がやや遠く、足腰が弱ってきてはいるものの、
90歳になっても、まだまだ元気に一人で暮らしている。

物置にたまっている、何日分かの生ゴミや不燃ゴミを見て、
「ついでに片付けましょうか。」と言うと、
想像もしなかったほどの喜びようだった。
私たちは、物を持って歩くという動作など、当たり前にできるけど、
これは、かなり辛いらしいのだ。
自分の体を運ぶだけが精一杯で、
物を持ったら、バランスも崩れ、力もかかる。
ビンを一本運ぶのも、ひと仕事になっちゃう。
「有難いことだ。神様がアンタを連れてきてくれた。」
とまで言って、喜んでくれた。てれてれ。

相手が喜んでくれる事は自分にとって何より嬉しい事なのだ。

剪定された植木の間に、竹の緑とシュロ縄の黒がきっちり並ぶ。
すっかり明るくなった庭を、
おばあちゃんが杖を突きながらソロソロと歩く。
甘夏ミカンも今年はたくさん生っている。
「おくさん、綺麗なお庭になって、良かったですね。」
と、大声でゆっくりと話しかける。
たとえ、90歳であろうと、
「おばあちゃん」と呼んではいけないのだ。
わたしだって、「おばさん」より「お姉さん」がいいもん。

アカギレが痛くてブラシも当てられず、

シュロ縄で真っ黒になった手を見ながら、
しばらくは、ジャンケンもグーだけかなと、笑い、
気持ちの良いスタートが切れた事を、心から感謝したら、
頭の四隅にくっついた不安はどこかへ消えちゃった。

長さ40mほどの垣根が完成 甘夏ミカンが庭に色を添え、とても綺麗