日々のこと/2002.10


不思議な出会いとレンガデッキ

インターネットのHP検索で、声をかけていただくと、タウンページのそれより、嬉しい。
なぜだろう。
少しカチンと来るような不躾なものから、ウルンと来る暖かいものまで、
電話やメールは様々だけど、
不思議な手段で人と人が出会い、繋がる、不思議な時代になっているのだ。
そして、それが直接、仕事に繋がった時は、ウルトラ嬉しい。
今年はそんな嬉しさを、いくつか味わわせていただいた。
ありがたや。バンザーイデルコンピューター。

夏のある日、横浜のマインドスケープさんから突然の電話が入り、
当地の別荘のデッキ設置等の施工を依頼された。
顔の見えないままの打ち合わせが続いた。
ウッドデッキからレンガデッキへの変更等あり、
漸く着工となった10月初め、マインドスケープさんとの現場での初顔合わせとなった。
顔が見えなくても、この段階まで来ちゃうんだなぁ、
と改めて、不思議な手段に酔う。
ここで漸く社長の柳原先生とデザイナーの増沢さんと名刺交換をしたが、
この儀式の順番が狂ってしまっている事に気がつく。

デッキの位置や高さの調整など、細かい打ち合わせを済ませ、
あとの作業は、我ら職人チームに任された。
柳原先生のスタイリッシュで知的な姿を思い出しながら、
洗練されたデザインに忠実に黙々と作業を進める職人チーム。
今回励ましてくれたのは、40匹のリスザル集団だった。
近くのシャボテン公園から散歩に来たらしい。
日本猿に比べると、かなり外人顔なのだ。
背中に赤ちゃんをおんぶしたまま、屋根から木へジャンプするのがすごかったなー。
お隣のムクムクのワンちゃんも可愛らしく、
動物たちに出会うとなぜか張り切る職人チーム。
おかげでサクサクスンナリ進捗率100%。
メールで写真を送信できる事も、便利で不思議。
芝張り前の確認のために、横浜からプロデューサーの大西さんが来てくださった。
とても素敵な方(私よりだいぶお若いが)で、心の底から今回の出会いに感謝した。

不思議で新鮮に思える事も、時とともに色褪せて当たり前になっていくのだな。
そうなる前に、この不思議な出会いを、思いっきり不思議のまま味わっておきたい。
いつの日か、職人ロボットが不思議な技術で作業する日も来るのかな・・・。
それは、来ない、きっと。
こればかりは、このまま当たり前に行くんだ。

施工前(レベルをとったらかなりの高低差あり) 完成 完成
↓整地からスタート ↓枕木で直角を作り砕石、砂の順に転圧し水平をとる ↓アール部分はモルタルギメ
↓芝の中にレンガでアクセントをつける作業 ↓砕石を入れモルタルでキメ ↓デッキの弧が芝生の中へ繋がる

使用したのは、国産のアンティーク加工のレンガ(インターロッキングタイプ)です。
カラーはベージュ、オレンジ、グレーの3色を使い、マインドスケープさんがデザインされました。