日々のこと


4月?日/今月もバタバタ

桜の開花が異常に早く、続く花たちも次々と急がしそうに咲いた。
眺めて微笑む人間までもが忙しそうな春の始まりだった。
日陰の花たちも負けてはいなかった。
石灯篭の陰のシュンランもいつもより早く咲いた。
別名が「ジジババ」というらしい。
命名され立派な鉢に収まるシュンランも見事だけど、
野山に自生するシュンランが一番可愛いと思う。
庭植えにして、あまり面倒を見てあげなくても逞しく美しく咲く。
山地を造成した別荘地の庭によく見るのが、ウラシマソウ。
昔からここに居たんだよ、と、言わんばかりに、咲く。
長いヒゲをつけ、うつむき加減にポツンと立っている姿は、妖精に近い。
庭の隅のひとかたまりのジュウニヒトエは、
これまた何の世話もしなくても少しの日差しがあれば元気に咲く。
軽石に着床させたムギランもポツンと咲いた。
いつのまにか住人になっていたハナニラも咲いた。
球根のまま倉庫で芽を出したチューリップは、
年を越してからやっと植えてもらったのに、力を振り絞って硬い蕾をパッカリと開いた。
可憐なのに力強く、愚痴も言わず、賞賛の言葉も求めず、ただ咲くだけで、
不思議な力を私にくれる。

↑シュンラン ↑ウラシマソウ  ↑ジュウニヒトエ(アジュガ)
↑ハナニラ白 ↑ムギラン ↑見捨てなくて良かったな

花たちに、不思議な力をもらったお礼を言う間もなく、バタバタとした毎日だ。
塩ビの建仁寺を据え、生垣を刈込み、芝の除草をし、植木屋らしい作業が続き、
今週は熱海の伐採工事に入った。
今回のは、高い・・・・。
15メートルほどのヒノキを9本、伐採し、伐根する。
庭木の手入れや竹垣工事とは違い、スリリングな場面が多い。
登って枝を払い、てっぺんから少しずつ切り落とす予定だったが、
今回は、高所作業車を借りて、助っ人も2名頼んだ。
根元に酒と塩を撒く。
高所作業者のブームは約15メートルの高さまで伸び、
作業は箱の中だから、見ていても安心だ。
安全ベルトで木に合体した親方を、下から見守り、お祈りするよりずっと気楽。
油圧式の鋏がシュポシュポとロボット的な音を出し、下枝を軽快に素早く切る。
「あれ、欲しいなあ」と言うと、
「30万」との答え。いらん。
下枝を払い終え、ヒノキがトサカ状態になったところで、上から幹を切っていく。
まず、トサカ付きの幹の上方ににロープをかけ、下で引く。
ブーンと、箱を下げて位置を変えて、チェーソーを入れる。
倒れる側に△形の切れ目を入れ、ロープを引きながら同時に反対側から切る。
メキッと音がしてズンと落ちる。
下へ向かい、切る位置を決めながら、同じ要領で切っていく。
△形の切れ目と、反対側の切り口の位置が正しければ、
ロープを軽く引くのと同時に倒したい方向へ数秒で倒れる。
切り口の位置を間違うと、いくらロープを引いても倒れない。
失敗すれば、周りの家や作業者の箱に直撃することもある。
一度、ヒヤッとした場面もあったが、地響きとともに、次々と倒して行った。
その日は4本終了。
久々に出番の来た4トン車へ、短い幹と枝をてんこ盛りにし、一日目が終わった。
作業車の箱に私を乗せるのだと、助っ人のイタズラ坊主が言うので、
遠慮しとくよー、とヒノキの間を逃げ回る。
15メートルは自信がないもん。

来週はユンボの出番だ。
つづく・・・→

↑電線より高い ↑周りは民家が接近
↑下枝から払っていく ↑ピースサインしているんだけど