市内T邸//天然竹の鉄砲垣




鉄砲垣が長年経過で傷んできたので、新しいものに替えました。
こだわりのある和風庭園の片側をL字に囲むこの垣根は、高さは低めながらも延長40メートルあり、立子の数は750本になります。
隣接するお隣の庭が白いフェンスで仕切ってあるので、景観上、この竹垣は重要なパーツです。

本来、竹垣の作業は竹の水分の少ない時期(秋〜冬)に切り出したもので行うのがベストです。
今回、訳あって初夏の作業となりました。

材料の真竹は、ホームページを開設した当初からネットを通して縁をいただいた、富士宮の芹澤竹材店さんにお願いし、
遠いところをはるばる配達していただきました。

竹垣を組む作業はいつも同じ思いですが、「職人」の姿そのままのような気がして、ちょっぴり役作りをする気分です。
竹を切り、打ち込む音も、縄を締める音も普段は聴けない心地よい音で、
その中で進む根気の要る作業の一つ一つに、誇らしげな態度で臨み、口数少なめに時間が過ぎました。


施工前 完成



立子用の6寸竹を凡その長さに切ります もみ殻と水で磨きます みるみる水が汚れてきます
磨く前の竹が→ 磨くとこんなに奇麗になります
束に丸めて積み込みます なんとか全部積めました
丸太の柱を打ち込み、胴縁を打ちつけます 立て子を一本ずつ据えていきます 針金で留めます
シュロ縄をかけます くり針という道具です 裏側が狭くて大変な作業です