12月?日/後輩に負けた!
最低7時間は寝ないと劣化して行く私の細胞。
せめて、12月くらい、5時間の睡眠で生きられたら、
この忙しさから少しは開放されるのに。
寝なくても済む方法は、ないものか。
あっ、こわっ。「○○剤・・・。」←クイズ
暮れの手入れは、マツ、松、まつ。
2階の屋根から頭を出す高さのマツに、
30Kgほどの2連梯子をかけて、
梯子と他の植木の枝との間を、
体をしならせて、登る。
てっぺん付近で梯子とマツの枝に体を預け、
風に揺れる木に自分も同じリズムで揺れながら、
足を枝に絡ませて、
深呼吸して、手を離す。
あいた両手で葉をむしり、鋏を入れる。
・・・以上、私の課題でした。
親方も、「登れ」とは言わないし、
私も、「登る」とは言わない。
お腹のなかでそれぞれ、
「登らせたい」「登りたい」と、思っているだけ。
ところが修行2年目の後輩Tomiが登った。
口惜しい。唖然。心配。やるじゃん。
いろんな立場での思いが混ざる。
暫くして、隣のマツから降りた親方が、
下から見上げ、「降りてこい。」とひとこと声をかける。
体を伸ばしても届かない箇所 があり、
苦戦しているのを見ていたらしい。
タッチ。
無事地面に生還したTomiは、
「ふーっ。」と息をはき、枝に絡み付いた親方を見上げる。。
胴の長さは大して変わらないのに、
親方が体を伸ばすといとも簡単に届いた。
Tomiは頭の上に???マークを出してじっと見上げたまま。
丸秘情報。親方談。
1,「オレだって「恐い」と思って登っている。
「恐い」と思わなければ、落ちる。」
2,(暮れだけの手入れを依頼される場合、
春のみどりつみは、していない訳だが、)
「みどりつみをしない方が、手入れはしやすい。」
マツさえ終われば後は同じ様なリズムで進むから、
何となく気楽になる。
完璧な掃除を終えた頃は、あたりは夜の準備。
その日3度目の一家団欒の食事中、
「まだ、2年目だもんなぁ。」と、Tomiがポツリ。
21世紀は私も登ろうか・・。
いや、ここは若いTomiに譲って、
私は脚立に乗ってパチパチしているだけにしておこうか。
後輩に先を超された口惜しさはどこかにしまっておこうか。