日々の事(9月)


9月?日/シンクロニシティー(共時性)

「共時性」という言葉を提唱したのは、スイスの心理学者カールGユング。
私は心理学を学んだことはないので、(どこかの監督婦人は学んだらしいね。)
ユングがどのような研究をし、どのような功績を残したのか知らなかった。
簡単に言葉にすれば「意味ある偶然の一致」で済んでしまうのだが、
私のような、こんな、たかが植木屋のかーちゃんが、
少しでもユングのたどった足跡を追った事の始まりも、
「シンクロニシティー」そのものだったのかもしれない。

ネット社会を知ってほんの一年で様々な人達の生き方を知った。
それまでの自分をとりまく狭い世界と、その中で満足していた自分に、
井戸の中でピョンピョン飛び跳ねて笑ったり泣いたりするカエルを見た。

メールマガジンで「おかんの法則」というエッセイと出会い、
その中に作者が書いた「シンクロニシティー」という言葉が、
妙に気になり、図書館で本を借りたり、書店で探したりして、関連した本を読んだ。
自分でも理解出来ないこの「気になり方」が、また、気になった。
その事を書いたメールを作者であるおかん様へ送ったところ、
ありがたいことに、関連した本を何冊か宅配便で送って下さった。

私は人生の流れは自分の選択によって、作られるのだと思っていたから、
窮地に立たされた時、救いの道は限られていた。
「自分で選んだのだ。」と、諦めるか、
「次はどの方法を選ぼうか。」と、頭を抱えるか、
天を仰いで「かみさまぁ・・。」と、涙ぐむか、
その程度のことしか、できないのだ。
でも、世の中には、そう、「偶然」がある。
しかも「意味のある偶然」があることを知った。
自分の選択した流れの外で、どこかで誰かが違う流れを進み、
予期出来ない時空で、偶然に出会う。
長い時間思い描いていたことが、ある日、実現する。
「偶然」を肯定すると、
人生がおもしろくなる。
希望を持ち、絶望感から開放される。
少しプラス思考を持つ技が身につく。
ああぁ、よかった。人生まだまだがんばれる。
「偶然」は、「たましい」のつながりかな、と、思う。
そして、私の中で自分なりの都合の良い解釈が出来上がり、体も心も軽くなった。
こんな方法で人の心を救うために、
ユングは、考え出してくれたのかなぁ。

子どもの頃から「たましい」の存在や木や花の「いのち」を信じてきて、
「意味のある偶然」を肯定できたが、
手のひらに砂などの物質を作り出す現象や、
祈りでパニックを鎮める力などの超能力は絶対に信じないし、
精神世界の話はどうも苦手だということも確認できた。

そして、さらにリンク巡りで出会った岡田真美子先生が、
「麗しのシンクロニシティー」という表現をされて、
心がウルウル大喜びした私は、
この言葉に「GOAL」の立て札を置いた。

「麗しのシンクロニシティー」が起きることを信じて、
「たましい」と「こころ」を磨いて、職人修行に励まなくちゃ。


9月?日/カミキリムシとミステリィ

秋の夜長はミステリィを読む。
今のお気に入りは、森博嗣。(もり・ひろし。演歌歌手の合体ロボみたい!?)
犀川助教授と、西之園萌絵の関係が憧れだ。

頭がミステリィモードのまま現場へ出て、
そこで不審な穴など見つけようものなら、
「おおっ」と、なる。
山に近い分譲地等では、「やまいも」を掘った後の穴が、
ミステリィ的な刺激的な形をしている。
ひとさまの土地に入り「いも」を収穫した者は、
痕跡を消す為に穴の上に草や枯れ枝を乗せておいたりする。
つまり、落とし穴になっているのだ。
人生の落とし穴にも何度か落ちたが、
この「いもほり証拠隠滅」にも何度か落ちた。片足。
犯人は常習犯とみる。

今日、ミカンの木で発見された不審な穴は、犯人がすぐに解った。
「テッポウムシ」と、その親の「カミキリムシ」である。
ミカンの害虫といえばテッポウムシ、テッポウムシといえばミカンの害虫。
と、言うのは私だけ?。いやいや、かなり有名だと思う。
木の根元近くの幹に直径1センチ程の穴が、
まるで機械を使って空けたようにきれいにあいていた。
もう既に、テッポウムシの方は、侵入済みだ。
親のカミキリムシはどこかで隠れているのか。ううーむ、コシャクな奴。
産卵の前に、親を捕殺するのが一番良いが、ここまで来ると、少し厄介だなぁ。
手持ちの殺虫剤(キンチョールもどき)にいい具合に長いノズルがついてたので、
シュシューと穴から入れ、緑化テープをまいて穴を塞いだ。
(実際には、スミチオンやマラソン乳剤1000倍液を使い、
穴は粘土などでふさぎます。)

「テッポウムシに殺られて枯れたミカンの木を何本も見た。」と、
親方は、唇を噛み締め、呟いた。(脚色あり)
予防は、親の捕殺と、根元に産卵しないように敷きわらや草を敷く時、
根元から離して敷くことぐらいかなぁ。

害虫の本は、あまり素敵ではない。写真のページはめくるのも恐い。
でも、読んだ。
ミカンにつくのは、「ホシカミキリ(天牛)」という。(てんぎゅう?)
リンゴにつく「リンゴカミキリ」や竹類の「ベニカミキリ」もあった。
松の「マツノマダラカミキリ」は、「マツノザイセンチュウ」を媒介し、
かなり悪者扱いされている。発生時期に徹底した消毒が必要。
スギの木では、「ヒメスギカミキリ」「スギカミキリ」という名前。
どれも衰弱した木の被害が多いみたい。
普段から元気な木でいられるように、面倒を見て、可愛がることが一番だな。
枯れた木や枝、倒れた木は焼却して、処分することも大事。
刈った草や切った枝をそのまま放置したり、雑草だらけだったり、
そんな不潔な庭には、悪い虫が喜んで住み着く。ってことかな。